2007年3月12日 (月)

イギリスでのロケを終えて。

今回約一ヶ月の英国での取材を終えてきた。
生きている事の大切さを問う番組取材しながら一つ一つの事象を自分の身に置き換え、咀嚼し答えを捜す。
 カメラの前の人々の答えはある意味において完全ではないかもしれないが、私自身がそれについて完全な答えを出す自信は無い。
取材で出会った人々には絶えず「生と死」に向かい合わなければならない状況にあった。私も彼らのその言葉を逃さないよう心して撮影を行ってきた。

「生きる」事について人々は迷い、苦しみ、悩む事が多くあるからこそ完全な答えを知りたがるのかもしれない。
 人類がこの世に生を受け、文明を持ち「知」を知ってからの命題であったのだろう。
ただ一つ。逆説的な言い方をするならば死を考える時、死ぬためにはまず、生きなければならない。これは決して忘れてはいけない事実のはずだ。どのようにそこまでを生きるかが人生であり、その人それぞれの価値が問われるものであると信じたい。

前向きに生きるということを考えた時、「死」は決してネガティブなものではなく、生きた後に必ず訪れるものであるとも考えられる。
ならば、恐れずに生きて行きたいと思う。

170207_1040 イギリスでの宿泊先は、海沿いのホテルだった。

ホテルの目の前にあるビーチには幾つかのベンチがあった。 その一つずつにストーリーが刻まれている。 このベンチはその人々の思いのこもった 寄付によるものだという。

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素敵な思い出を残したベンチ。

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2006年9月13日 (水)

立つ場所。

この夏、京都にて長期取材をしていました。

ヒューマンドキュメンタリーの難しさを改めて実感。
生きる事とはどういうことなのか?
理想と現実。メリットとリスク。
人は、絶えず多くの選択をしなければならないこと、
そして、いずれも選択しない方法もあるということ。

テレビでは、ついつい「選択」を迫ってしまう傾向があるんだよな。
その方が分かりやすいし、画にもなる。
でも、本質はそこではなく、選択をしないと言う現実。

生きること、生き続けること。
その姿の本質に迫るために、幾度もインタビューを行った。
その内容を咀嚼し答えを出す作業は、自分の価値観で
導いたときに、間違いを起こしズレが生じる事もあった。
相手の考える場所に立って観なければ見えない答えが幾つもあった。

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2005年7月30日 (土)

・・・現実。

早朝、一番のバスでアルペンルートを下り、上市にある捜索本部へ行く。本部には、行方不明になった女性の息子さんがすでに来ていた。

今回の番組テーマは「山岳警備隊」の活動であり、厳しく困難な現場での人命救出活動を取材すること。そして、多くの人々を惹きつけて止まない「立山・剱」の雄大な美しさ、素晴らしさを映していくことだった。がしかし、目を向けなければならない現実が、そこにある。

県警ヘリつるぎが、遭難者のものと思われる赤いザックを稜線下の斜面に発見。その後、剱沢からヘリで現場に輸送されていた隊員が遺体を発見した。現場は濃いガスがかかっているためにヘリは近づけない。

14:30ガスの切れ間を縫って県警ヘリつるぎが、遺体を収容した。

 上市にある捜索本部に、その御遺体が搬送されてきたのは、夕刻だった。

隊員たちのやりきれなさが伝わってくる。

ご家族の無念。

全てが現実だった。生命の神秘、命の始まりは多くの偶然と奇跡であったかもしれない。しかし、「死」は、ほんの些細なことであっても、歯車が一つずれただけで起きてしまうのか。

ご冥福をお祈り申し上げます。

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